高石晃「Inner Surface」

2021年2月19日 - 3月21日

オープニング・レセプション:開催いたしません

Maki Fine Artsでは、高石晃 個展「Inner Surface」を2月19日(金)より3月21日(日)まで、開催いたします。Maki Fine Artsでは、約4年半ぶり、2回目の個展になります。
表面にスプレーペイントを施すことにより、実際の筆致や絵具の凹凸がプリントされたような錯覚をともなって現れる絵画のシリーズ「Inner Surface」は、2019年以降、高石の作風を特徴づけています。ワンストロークによる大きな筆致、絵具のボリューム感、ドリッピングなど、画面には手作業による痕跡を確認できますが、スプレー噴射によりコントロールされた明暗の調整、色調の振幅により、光を帯びたような視覚効果を与え、平坦で物質性が取り除かれたような表面へと変換されています。

高石はこれまで、支持体のパネルを切断する等、物質と絵画のボーダーラインを横断する作品を発表してきましたが、近年の「Inner Surface」は、一貫して取り組む「現象としての絵画」の延長線上にあります。是非ご高覧下さい。


--

Inner Surface

ガラス越しに見るペラペラの風景
3Dのポリゴンに貼り付けられた写真
フィルター、レイヤー、ピクチャーテクスチャー
不織布、ウレタン、ポリエステルフィルム
遠隔操作で触れた物のテクチャーは画像でできている
我々はそういう表面にとり囲まれている

その表面世界に穴を開けることができるか
一瞬表面に亀裂が走り、
奥の世界が見える気がするが、それもまたペラペラで平板な光景になってしまう

絵画は、目の前の壁にぶら下がっている平らな物体だが、
一つの表面でなく、複数の表面をもっている
虚の表面=イリュージョンは
一段高い次元(n+1)、一段低い次元(n-1)
両方から我々のいる世界に投げかけられた影である

絵画を使えば、世界の表層の亀裂の奥に垣間見える風景、それがまた単なる表面に変わってしまう、その一瞬前を捉えることができると思う

高石晃

--


高石晃 / Akira Takaishi
1985 年神奈川県生まれ。2010 年武蔵野美術大学大学院美術専攻油絵コース修了。遠近法の操作や、支持体の切断、表層の掘削などの手法でイメージと物質の境界を横断する作品を制作している。近年の主な展示として、グループ展「都美セレクション グループ展 2020 描かれたプール、日焼けあとがついた」(2020年 / 東京都美術館 ギャラリーA)、個展「下降庭園」(2019 年 / clinic)、「三つの体、約百八十兆の細胞」(2017 年 /Maki Fine Arts)、個展「地下水脈」(2016 年 / Maki Fine Arts)、「わたしの穴、美術の穴」(2015 年 / スペース 23°C)、個展「シャンポリオンのような人」(2013 年 / 児玉画廊)など。

work image

Akira Takaishi / 高石晃
Inner Surface (I See Colours)
2020, Acrylic on canvas
116.7×91cm

work image

Akira Takaishi / 高石晃
Inner Surface (N)
2020, Acrylic on canvas
41×31.8cm

work image

Akira Takaishi / 高石晃
Inner Surface (Golden)
2020, Acrylic on canvas
45.5×38cm