池田衆「Reverse/Rebirth」

2017年1月 7日 - 2月 5日

オープニング・レセプション:1月7日(土)18:00 - 20:00

Maki Fine Artsでは、2017年1月7日(土)より、池田衆 個展「Reverse/Rebirth」を開催します。

池田衆は1979年広島生まれ。写真を切り抜くことで、独自の形や空白を画面上に作り出し、絵画と写真の間を行き交う作品を発表しています。これまでの主な展覧会として、「アートがあればII - 9人のコレクターによる個人コレクションの場合」(2013年、東京オペラシティアートギャラリー)など。

Maki Fine Artsでの4回目の個展となる本展では、新作8点を発表します。池田の近年の作品は、カッティングアウト(切り抜き)に加え、コラージュの手法へと技術的な進化を遂げてきました。写真から切り抜かれたピースを集めて、画面上で再構成し、架空の風景を作り出すことが特徴です。新作「Mebius Loop」では、豊洲で撮影した工事現場の一部を切り抜き、画面上部に架空の建造物を形成しています。日々開発が進む東京の「スクラップアンドビルド」のイメージを視覚化しています。是非ご高覧ください。

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野田吉郎(表象文化論/東京文化財研究所研究補佐員)

あるときは切り絵、またあるときは貼り絵。しかしてその実体は......、などと勿体をつけるまでもなく、基層としての写真ははじめから目の前にさらされている。技法も絵なら素材も「絵」。池田衆の作品は、したがって、絵の文字通りの解体と構築のあわいにそのような関係性をもう一つの絵として浮かび上がらせる。

例えば、植物がモティーフとなっている作品では、写真の中の植物と、写真から切り抜かれた花や葉の形と、場合によってはそれらの形が背後の壁に落とす影とで、全体のイメージが作られる。写真が切り取った現実の風景から、被写体の形に即して、あるいは即興で、さらに欲しい形を切り取っていく。もちろん、一人の作家の「切り取り方」から生まれるイメージの多元性は、反面で、イメージの一元性を示唆している。しかし、彼はそこにいくつかの「並び替え方」や「組み合わせ方」を織り交ぜて、常に新しい関係性を模索し続けてきた。

池田の関心は、今、都市の循環(サイクル)に向けられているようである。モティーフの性格と技法の性格が画面の上でうまい具合に重なり合って見える。都市の「自然」を描く彼の一連の作品はここに極まれり。不自然の自然で現実を再現してみせる。

work image

池田衆/ Shu Ikeda
"Mebius Loop"
2016
写真・コラージュ、アクリルにマウント / Photographic collage,mounted on acrylic
88×88cm

work image

池田衆 / Shu Ikeda
"Cut Both Ways"
2016
写真・コラージュ、アクリル・アルミにマウント / Photographic collage,mounted on acrylic and aluminium
52×62cm